ニッポン、カヤック釣り紀行
積丹半島・北海道編 後編
ニッポン、カヤック釣り紀行
積丹半島・北海道 後編
SPECIAL THANKS TO YAI YAI TSUSHIN
BY LODGE MONDE
松本潤一郎
ニッポン、カヤック釣り紀行
「積丹半島・北海道編」vol.2
SPECIAL THANKS TO YAI YAI TSUSHIN BY LODGE MONDE
西伊豆を拠点にMTBツアーやカヤックフィッシングツアーを手がけるBASE TRESの松本潤一郎氏。彼が綴る「ヤイヤイ通信」というブログを、当ジャーナルでもご紹介させていただけることになりました。 松本氏の魅力溢れる生き方は、その文章にも存分に現れています。ニッポンをカヤックで釣りわたる紀行文や、西伊豆での暮らしの様子もお伝えしていく予定です。
積丹町をあとにして札幌にワンバウンド。
札幌のマウンテンバイカーのマスモリさん。
YAMABUSHI TRAIL TOUR でバイトしてくれていたゆーま。
サムズバイクの皿井さん。
Out Woods の足立くん。
メアラシケンイチさん。
NHKアナウンサーの瀬田くん。
とヒルニネルで飲み会。
瀬田くんとは8年ぶりの再会だった。NHK静岡で勤務していた頃に古道再生とマウンテンバイクツアーの8分特集を2本も組んでくれ、スタートしたばかりの自分たちの取り組みの認知を一気に引き上げてくれた。NHK北海道の勤務になってからも「ローカルフレンズ滞在記」などの地域にどっぷり入り込んだ企画などを立ち上げている。こんな人がどんどん出世してNHKの運営やってほしいよな。老害役員たちを蹴散らして!
そして、知床半島のウトロへ。北海道の中でもこの土地の強さと威厳は別格だ。宿のすぐ近くにある崖の木の上には、去年もいたオオワシのつがいが居た。
事故があったからと行って訪問を遠慮することは全く必要ないと思う。特に遊覧クルーズ船なんて、知床半島の観光がはじまって以来もっとも安全管理が徹底されていることでしょう。いちばん傷ついているのは遺族と、ウトロの人たち。ぼくらはナニクワヌ顔で知床を楽しめに行けばいいのです。
実は去年、ウトロでカヤックフィッシングを楽しんでいるときにカズワンが港を出ていくのを沖から見ていた。堂ヶ島クルーズで使うような小さな船だったのでその時は近場の遊覧だけかと思ったら、まさかあれで半島の先端まで行っていたとは思いもよらなかった……。
知床ウトロからPurveyorsオーナーの小林家と中川町でフライフィッシングのプロガイドをしている野中豪くんと合流。小林家もうちと同じく4人子供がいるので、2家族で12名+1名という大所帯。町を移動するだけでちょっとしたジプシーキャラバンみたいになる。
さっそくカヤックでオホーツクの海へ。湧き上がる無限ガヤと遊んでいると、少しあたたかい潮が流れてきたタイミングでホッケの大きな群れがやってきた。
食べる分だけのホッケとガヤをキープし、夜はホッケのソテーとガヤの味噌汁。食べ盛りの子供たちがいたのであっという間に平らげてしまった。知床のホッケはあぶらが乗っていてとてもおいしい。なんで本州ではこのホッケが流通しないのだろう? パーベイヤーズのコバさんが、知床ホッケのあまりの美味さに自分の店で取り扱えないか考えはじめていた。期待したい。
最後に屈斜路湖やかなやま湖でレイクジギングをと考えていたけれど、今年の北海道はとにかく天候が悪く、本州の梅雨のように日が続いていたので今回のカヤック釣り旅はこれでおしまい。去年、今年と北海道に通ったので、そろそろ暖かい地域の海はどうなんだろうと気になりだしてきた。アイランドホッピングしながらカヤックで釣り歩いたら最高に面白そうだ。そんな旅の機材をいまつくっているので、夏を乗り越えたら計画してみよう。
伊豆へ帰ってきてから圧倒的にあたたかい伊豆の海のキス釣りで癒される。
松本潤一郎(まつもと・じゅんいちろう) 株式会社BASE TRES代表。1982年、横浜市磯子区出身。17歳にてヒマラヤ・アンナプルナサーキットのトレッキングを端緒に、世界各国を旅する。24歳で南米23000㎞をオフロードバイクでまわったのち、西伊豆・松崎町に移住。山中に眠っていた古道と出会ったことで「西伊豆古道再生プロジェクト」を立ち上げる。その後、再生した古道をマウンテンバイクで走れる「YAMABUSHI TRAIL TOUR」、宿泊施設「LODGE MONDO -聞土-」など、西伊豆の観光を盛り上げる事業を次々と展開。最近はホビーカヤックを使ったカヤックフィッシングツアーを開始。自身がカヤックで日本の海辺水辺を釣りまわる「ニッポン・カヤック釣り紀行」も発表中。 松本氏の半生についてお話を聞いた、THE INTERVIEWも合わせてご覧ください。