PRODUCT REVIEW WITH THE SPECIALIST 2
Standart Japan 室本寿和
PRODUCT REVIEW WITH THE SPECIALIST
Standart Japan 室本寿和
PRODUCT REVIEW
WITH THE SPECIALIST
WALLMUG SHADE
Standart Japan 室本寿和
「世界一の飲み心地」を目指して開発された真空ステンレスタンブラー「ウォールマグ シェイド」。リバーズが自信をもって世に送り出したシェイドですが、はたしてコーヒーのプロフェッショナルたちはどう評価するのでしょうか? その本音を聞きたくて、三者三様のスペシャリストにシェイドを使ってもらい、自由に語っていただきました。
今回はスペシャルティコーヒーの文化を伝えるカルチャー誌『Standart』の日本語版編集長・室本寿和さん。彼が着目したのは、タンブラーとしての個性でした。
スタンスケープ(以下S):早速ですがウォールマグ シェイドはいかがでしたか?
室本(以下M):まだコーヒーにしか使ってないんですけど、正直何にでも使えそうだなって感じです。こういうタンブラーって、個人的にも愛用してるんですけど、いろんな飲み物に使えますよね。
そうやってマルチに使える一方、それぞれに「突出した用途」があるとも思っています。例えば、これは密封性が高いから外に持っていける、けど家の中では使わない。こっちは外には持って行けないけど、家でのデスクワークのお供にはぴったりなどなど。
シェイドについては、リバーズのイメージが頭の中にあるのもありますけど、「キャンプ」に間違いなく持っていくだろうなあって。
S:キャンプだったらどのように使えそうですか?
M:まず、カップの口径が広いので、コーヒーをドリップするときのサーバーとして使えますよね。上にドリッパーをのせれば、外でもドリップコーヒーを淹れられる。アウトドア×コーヒーを提唱してきたリバーズらしく、そのあたりはしっかり押さえてますよね。
あとはステンレスのダブルウォールで保温保冷がしっかりしてるので、ビールは注ぐだろうなあ。夏場のキャンプで冷えたビールを楽しめるのはそれだけで持っていきたくなりますよね(笑)。
S:ありがとうございます(笑)。じゃあ見た目はどうですか?
M:キャンプならこれぐらい武骨なほうが良い。というか個人的に好きです(笑)。
デザインもですけど、落としても大丈夫だし、全体的に「強そう」と感じられるところが安心感を覚えるんですかね。
あとは、ブランドが持つイメージも大きいですね。ブランドの理念と言うか。例えば、僕はミアーというブランドも好きなんですけど、それはここがボトルの販売を通じて社会貢献をしているところに共感してるからなんです。それと同じで、アウトドアでコーヒーに最適なものをつくってきたことを知ってるので、キャンプに持っていきたいものというと、リバーズのプロダクトが真っ先に浮かびます。
S:キャンプ以外ではどうでしょう?
M:僕らの雑誌で取り上げてるスペシャルティコーヒーって、香りもしっかりあるものなんですけど、それは間違いなく楽しめますよね。フタのないカップならそのままでも楽しめるんですけど、シェイドならフタを付けたままでも飲み口が広いので香りまでしっかり味わうことができる。
S: 香りを楽しむお客さんって多いんですか?
M:とくにテイクアウトでブラックを楽しむ方って、フタを外して香りをかいだり、冷ますための人もいるかもしれないですけど、外してる方が多くて、香りごと楽しんでいます。
それがシェイドをマイタンブラーとして使ったら、飲み口だけで完結する。広めの穴から香りを感じられるので外す必要がないんですよね。こういう意図を持った飲み口はこれまでになかったと思います。
もうひとつ、飲み口が広いおかげで口に入ってくるドリンクの量を調整しやすいところも気に入ってます。小さい飲み口や大きすぎる口径、どこからでも出てくるタイプは、案外この部分が疎かで気になってたんですよね。その点シェイドは飲み口のサイズがちょうどよくて。スペシャルティコーヒーを楽しむ方は香りごと楽しむのは間違いないですが、口に入ってくる液量でも味わいの感じ方が変わってくるので、それを微調整しやすいのは個人的にポイント高いです。
室本寿和(むろもと・としかず) 高校を卒業後、オーストラリア留学を経て、翻訳・通訳の国家資格を取得。帰国後は、地元福岡の翻訳・印刷会社に就職するが、2012年に転勤のためオランダ・アムステルダムに移り住む。2017年、スペシャルティコーヒーの文化を伝えるインディペンデントマガジン(季刊誌)『Standart』の日本語版ディレクターに就任。2021年からは、福岡でコーヒーショップ「BASKING COFFEE kasugabaru」の運営をスタート。