LESOVIK HAMMOCK CAMP2
どうも、営業のサダです。仕事というのは楽しくもあり、大変厳しいものでもあります。 自分の考えていた・思っていた方向とは別のことに進んでしまう事など往々にあるのでは無いでしょうか。今回のミッションのきっかけはボスからの一言。生粋のインドア人間がボスからの指令によってアウトドア人間へと変貌を遂げてしまうのでしょうか。そんなきっかけになるかも知れない1日のお話です。
LESOVIK ハンモック紹介
何もわからないならこれにしろ(ドラカ編)
何もわからないならこれにしろ(ドラカ編)
「おやすみ」
焚き火も消え、真っ暗な林の中でみんなにそう言ってハンモックで横になる。
ぶら下げていたランタンの明かりを消し、ゆっくりと目を閉じる。
ゆらゆらと揺れているのが心地よい。あっという間に眠りに落ちてしまった。
私は自他ともに認めるインドアなタイプである。
山や海に行くのも嫌いでは無いのだが、街に輝くネオンの中でお酒を嗜むのが好きなのである。
だから好んでアウトドアな遊びをする事は少なく、キャンプも片手で数えられるくらいしか行った事がない。
そんな私にミッションが下された。
テント泊ですらそれくらいなのに今回のミッションはハンモック泊を完遂することである。
「営業たるもの、誰よりも商品に詳しくあれ」
というボスの一言がはじまりだ。
「ちゃんとハンモックを張れるまでお酒は禁止ね」
とか更にとんでもないことを言い出したのでイヤイヤ…いや、仕事熱心な私は早速道志の森に向かうことにした。
ハンモックで一夜を明かすなど、ベテランキャンパーの行き着く先と思っていた。
まだまだ初心者の私がいきなりハンモック泊など出来るのだろうか。
そんな考えの中、今回のキャンプ場に到着。
いつもならビールを片手に少し開けた場所でテントを設営できる場所を探すが今回は初めてのハンモック。
初めての設営に一抹の不安を抱きつつ、丁度よい木々の距離があるところを探す。
上から落ちてきそうなものが無いか、更に地面に石などが無い事を確認。これはハンモックから降りる際、足を滑らせてしまってもケガをしないようにするためである。
今回、私が使用するのはポーランドのハンモックブランド「レソヴィック」のドラカというモデル。
サスペンションセット、蚊帳、リッジラインのすべてがセットになったオールインワンモデルなので初めてのハンモックにはうってつけなのだ。
全長が300cmのドラカは、身長205cm、耐荷重250kgまで対応設計されているので、身長178cmで体重が平均よりほんの少し(嘘)重めの私でも余裕があり快適に過ごせるはずである。
いざ設営。
まず片側を木に括り付ける。この括り付ける作業が初心者にはハードルが高い。そう思っていた。
特殊な結び方をして簡単にはほどけないようにしなくてはいけない。
そう思い込んでいたが、このドラカは違った。
実に簡単なのだ。
ツリーハガーをくるっと一周、木に巻きつける。
巻きつけたツリーハガーをカラビナで止める。
たったこれだけだ。
うん、簡単。
そのカラビナとハンモックの片側をさらに止める。ここまで1分もかかっていない。
反対側も同じように括り付ける。
そして弛みを調整する。リッジラインと呼ばれる紐が地面と平行になるように両サイドの調整紐を引っ張る。調整ができたところで一度ハンモックに腰を下ろしてみる。
ゆらゆらと揺れるので慣れるまでちょっと不安。
まさか5分もかからずにここまで出来るとは。
そしてドラカの特徴の一つ、サイドガイラインを張ってみる。これはハイエンドモデルであるドラカだけに備わっている、ハンモック内の空間を拡張することの出来るギミック。
ギミックといっても何ら難しいことは無く、サイドについているバックルをとめ、ピンと張った状態でペグで止めるだけ。(ペグは別途用意する必要があるので注意)
これだけで包まれるような感覚から、広々とした空間に早変わりする。
ここで一度ハンモックに横になってみる。
先ほども書いたが私は平均よりほんの少し(大嘘)重めの体重。
地面より1メートル程の高さに設置してみたが私が横になることでどれくらいたわむのだろうか。
お尻、地面につかないよね??
思った以上にたわむことは無く地面から60センチは確保出来ている。
よかった、私は重くなかったのだ(たぶん、違う)。
安堵感に包まれつつ、しばらくの間ハンモックに揺られてみる。サイドガイラインを張っているおかげでハンモック内はかなり広々した空間となっている。更に安定感があるため、ふわっと宙に浮いている感覚を味わえる。本気で眠ってしまいそうである。
どちらで夜を過ごしてみようか。
今回は初めてなのでハンモックに包まれてみたい。あえてセットしたサイドガイラインを外すことにした。次は外気から身を守るためにアンダーキルト「オトゥルライト」をセットする。時期は9月初秋。昼間は過ごしやすいが夜は少し冷え込む。
ハンモックの両サイドと底面を取り囲み、体温で暖められた空気を閉じ込めるので快適に過ごす事が出来る。
おまけにこのオトゥルのシリーズはポーランド軍も採用するハイエンドな素材を使用している。この「軍が採用している。」という一言。それだけで男心がくすぐられてしまう。
セットも簡単。ただ両サイドをカラビナで引っ掛けるだけ。
そして最後にタープ「ヘクサ」をセットする。
ハンモックのためにデザインされたタープであるヘクサは雨の侵入を防ぐためリッジが少し長めに作られている。これで夜中に雨が降っても、夜露を防ぐことが出来る。今夜の寝床が完成した。
初めてなのにわずか10分程度で出来てしまった。
自分は設営の才能があるのではないかと勘違いしたくなる。
最初の不安は何だったのだろう。それほど簡単に出来てしまった。
設営後は無事に完成した事、寝床を確保した事に安堵しながら皆で焚き火を囲み談笑する。
普段はインドアな私でもこの焚き火は大好きなひと時である。
楽しい宴の時間はあっという間に過ぎ去る。
夜も深まり、眠りに着く。
ランタンの灯りを消してすぐに深い眠りにつき、朝を迎えた。
空はすっかりと明るくなっている。
予想していたより快適すぎて思っていたよりも寝すぎてしまった。
いざ直前まではハンモックで寝るなんて無理だと思っていたのに
ハンモックでの浮遊感はなんとも気持ちの良いものだった。
挽きたてのコーヒーを飲みながら、また改めてハンモック泊を楽しもうと思う。
次こそはビール片手に。